ピッキングの猛威は減少?次に気を付けるべき手口

ピッキングの猛威は減少?次に気を付けるべき手口
  1. 1.カム送り
  2. 2.バンピング
  3. 3.サムターン回し

ピッキングが広く空き巣の手口として知れ渡っていますが、現行の鍵へ新しく交換した場合はすでにピッキングが出来ないように対抗策がとられている鍵となります。

新築の場合はまずディンプルキーが付いていることから、ピッキングの心配がありません。リフォームや引っ越しを機に鍵を交換される人も多いので、ピッキング出来る鍵が少なくなり、ピッキング被害も大きく減少しました。

しかしまだまだ安心するのは早い!そもそも空き巣の中でもピッキングが出来る者は限られるため、技術を持たない泥棒は別の手段を取ります。

ピッキングのみに目を向けていては、隙を見て泥棒が侵入してくるかもしれません。

次に気を付けるべき様々な手口について知ることで、自分の家が狙われるリスクを減らしていきましょう。

1.窓とドアの強化必須

平成14年頃のおよそ9000万台流通した鍵がカム送りに弱い鍵として当時の警察庁からも発表されました。

自動車の鍵開け動画や映画で、針金を窓とドアの隙間から差し入れて開けている様子を見たことがある方もいらっしゃるでしょう。

あの手口と同じで、シリンダーとドアの隙間から針金を差し入れて玄関の錠前を直接針金で動かして開ける手口がカム送りです。

シリンダーを動かすと、ドアとの間に隙間があいてしまう場合は危険です。

ですが10年以上も前の鍵なので、その間にもメーカーが該当する鍵を廃番とし新規生産は行わず、今現在出回っている鍵は全てカム送り対策のされた鍵となります。

古い鍵を使っている場合は、鍵を交換することですぐにカム送りもピッキング対策も行うことが出来ます。

2.バンピング

ピッキングに弱い鍵として知られていたディスクシリンダーという鍵は、このバンピングが出来ない構造をしています。

逆に、ピッキングに強い鍵として広まっていたディンプルキーがバンピングで開けられる危険性がありました。

ディンプルキーの構造は1列~3列にピンが並べられ、ピンの高さが合うと鍵が回るという仕組みです。

バンピングは、シリンダーの種類ごとに専用の特殊なバンプキーが用意され、バンプキーを挿してハンマーで叩くことでこのピンが揃ってしまい、開けられてしまうというものです。

ディンプルキーはピンシリンダー構造のため、検証を行った際にも国内メーカーの防犯性の高い鍵として出ていたディンプルキーが開いてしまったのです。

もともとは海外で問題となっていた手口であり、国内での被害は判明していません。

海外では一部の鍵メーカーがシェアを占有している状態で、専用のバンプキーでいくつもの家を開けられてしまっていたのですが、国内ではMIWA/GOAL/ユーシン・ショウワ/ALPHA/エイ・エス・アイ/その他の国内メーカーに加えて海外メーカーの鍵も流通しており、そのメーカーごとにいくつもの種類の鍵があります。

その種類ごとにバンプキーを持ち歩くことは出来ませんので、海外のように爆発的な被害が出ていないというのが現状。

ですが万が一被害にあってからでは遅いので、バンピング対策済みのディンプルキーか、バンピングが出来ない構造のロータリーディスクシリンダー(MIWAの鍵)へ交換する、または鍵穴がない鍵を取り付けて対策していきましょう。

3.サムターン回し

皆さんは鍵の外側の対策は結構取られていると思うのですが、内側の鍵には無頓着になっていませんか?

玄関のドアはしっかり閉まっているし、施錠もしっかりかかっているのにどうやって内側の鍵を回すというのでしょうか。その虚をつく手口がサムターン回しです。

例えば玄関ドアにある小さなのぞき穴、または郵便ポストの穴。そこから細長い工具を入れて、簡単に室内のサムターンを回されてしまうのです。

この対策方法は、一般的なサムターンを対策済みのサムターンに交換するか、施錠するときに不便ですがカバーを取り付けておくだけでもかなり有効な対策方法となりますので、ぜひ取り入れてください。

新しい住宅の場合は、サムターンをつまむときにスイッチを同時につまみながら回すものや、工具による不自然な力ではサムターンが回らない防犯建物部品が付いている場合があります。

その他に、鍵を2つ設置するとサムターン回しにも時間がかかるので、かなり有効な対策方法となります。